断食系の本や記事ばかり読んでいたら、肌断食したくなって来た櫻田こずえです、皆さまごきげんよう!
肌断食系スキンケア理論は、大きな枠組みとして、
・肌本来が持つ力の方がスキンケアより偉大だぜ!
っていうところは共通しているんですが、その理論を大きく二分するのは、
・保湿を是とするか非とするか?
「肌断食」と言うか言わないかも、保湿するかしないか分けていると思われます。
まずは、宇津木式(宇津木先生)と非接触皮膚科学(牛田理事)の「保湿しない」派から。
基礎知識編はこちら:
肌断食系スキンケア理論:宇津木式,非接触,サッポー,角質培養って何?
落とさないから付けなくていい/そもそも保湿製品なんて意味ない
・保湿ダメ派に共通しているのは「ファンデーションも基本ダメ」
パウダーなど軽いものならまあOK
なぜなら、
この悪循環を断ち切るためには、「美肌の最大の敵」(by 宇津木先生)である、クレンジングによる「肌本来が持つ保湿成分の略奪」を避けなければいけないからです。
また、自前の保湿成分に、人工的な保湿成分は太刀打ちできません。
さらに、人工的な保湿製品(化粧水、乳液、美容液等)は、肌をかえって乾燥させたり、肌に刺激になったりと、むしろデメリットが多く、付けない方がいいと、お二方とも仰っています。
宇津木式
化粧水は肌を乾燥させるだけ
皮脂にもクリームにも保湿力はない
化粧水やクリームの界面活性剤が肌を乾燥させる
非接触皮膚科学
化粧水・乳液・クリームを塗ると肌をつくるタンパク質が変性し、細胞に障害が起きる。
さらに、皮脂膜が作られにくくなり、自らうるおうことができない。
特に界面活性剤が入っていることが、肌を荒らす原因になっていると。
だから、人工的な保湿製品とは縁を切り、肌自前の保湿成分を徹底的に守り抜きましょう、と。
さらに、顔はほぼ水洗い
→自前の保湿成分が残る
→保湿しなくてもいい
→自前の保湿成分でこそ肌は潤う
そうすることで、肌の保湿力は最大MAXとなり、潤う肌=強く美しい肌が出来上がるという公式です。
・宇津木式と非接触皮膚科学も「落とす」ことのデメリットを強調
両者とも、
・完全に落とそうとする行為の方が肌にとっては負担
としており、ファンデーションを使ったときの対応は以下の通り。
非接触皮膚科学:濡らした手ぬぐいで落とす(石鹸NG)
非接触皮膚科学は、石鹸を含む界面活性剤との「接触」を徹底的に避けるべしという考えです。
・落とさないから 保湿しなくていい
いずれにしろ「保湿しない」だけ真似するのは危険で、どうして保湿しなくてもいいのか、その仕組を理解しておくことが大切だと思います。
クレンジングや洗顔をしっかりしておいて保湿はしない、というのでは、トラブルになる可能性も高いと思うので。
#「宇津木式」「非接触皮膚科学」についてはこちらの著書より
こちらが「非接触皮膚科学」です→Webサイト
保湿する派の主張、っていうかサッポー先生の主張
サッポー先生のスキンケアの基本は「肌が育つケア」です。
「肌を育てるための環境」を整えて行くことが、サッポー先生のスキンケアの基本ですが、そのキモの一つが「角質を剥がす」行為を止めることです。
「角質を剥がす」行為とは、ハードなクレンジング、ピーリング、こする、等々、肌を痛める行為全般です。
「保湿しないこと、それ自体が「角質を剥がす」行為になり得る」とし、適切に保湿をし、肌を育てるための環境を整えましょう、というのがサッポー先生の理論です。
保湿しなくても大丈夫な人もいるけど、保湿しないとダメな人もいるよってことですね。
肌断食についてそのものズバリお話もされています。
総論賛成、一部各論反対、といったところでしょうか。
また、落とすことのデメリットはサッポー先生も繰り返し指摘されていますが、肌の育ちが良いならば、落とすこともメリットがあると仰っています。
どんな肌なら肌断食(NO保湿)していいんだろう?
宇津木先生も、健康ではない肌には宇津木式はすすめないと書かれています。が、その定義は曖昧だし、何より健康な肌なら、肌断食なんてチャレンジしないと思うんですよね・・・
肌に悩みがある、健康と病気の間のグレーゾーンだからこそ、すがるような気持で肌断食に賭ける、というパターンの方が多いと思うのです。
その「肌の病気って程ではないけれどトラブルが多いグレーゾーン」の人達、サッポー先生で言うところの「肌が未熟」である人達には、いきなり保湿を全部止めるっていうのは、より大きなトラブルを招く可能性の方が高いのではないかと、サッポー先生は仰っていて、櫻田もそう思います。
しかも、最初は皮むけが起きてツライ状況だけど、それを我慢すれば徐々に大丈夫になっていくと、宇津木先生も牛田理事も書かれていますが、それが肌からの赤信号なのかどうかの判断は、素人には難しいです。
こういう「極端系スキンケア」をする方は、耐えれば耐える程程効果が出ると考えがちなので、「ワセリンはどうしてもって時、と書いてあるから、全く塗らない方がきっと早くよりキレイになるはず!」と信じ込んだりして、トラブルが起きても、肌断食を中止することはおろか、最低限の保湿を調整するということを避け、必死に耐えることに喜びを見いだすタイプだと思います←櫻田
美容皮膚科でレーザー受ける時、痛いのを超我慢して出力最大にして欲しがる系の人も一緒よw←櫻田
美容皮膚科の先生に肌断食について伺って「正論だけどそうは言ってもね」というお返事を何度か頂いたことがあります。実験室の中で正しいことが、現実世界でも正しいとは限らない、物理の「摩擦等ないものとする」みたいな、そういう部分があると思います。
結論
肌本来が持つ機能を最大限に活かすことが、肌にとって最も素晴らしい=美しい状態に繋がることは、異論の余地がなく、肌本来が持つ保湿力を活かすべきだと思います。
しかし、冷暖房の風やそれによる異常な低湿度、最近メイクアイテムでも対応商品が出て来たPM2.5等の大気汚染、花粉・・・環境はどんどんシビアになっているし、誰もが肌断食に耐えられる肌とは限らない。
NO保湿=肌断食をするなら慎重に!
・メイク&クレンジング等の「落とす」ケアも最小限にする
・乾燥や荒れに耐えることが目的ではない!と心得る
この乾燥する時期に、ちょっとやってみようかな、とは思っていたり。
メモ:宇津木先生と牛田理事の「保湿」の大きな違い
「バリア機能重視か、皮脂膜(&常在菌)重視か」のようです。
宇津木先生:
細胞間脂質のラメラ構造こそが保湿の根源(図の青いの)&NMF(図の▲)
牛田理事:
美肌の決め手は天然の皮脂膜
健康な肌は常在菌に守られているので殺菌系洗浄剤は全てNG
人の数だけ正しいスキンケアがあるのだと思います。
そして、それは自分の肌が知っている・・・もっと肌の声に耳を傾けなければ!
基礎知識編はこちら:
肌断食系スキンケア理論:宇津木式,非接触,サッポー,角質培養って何?