筋肉はトレーニングすればほぼ間違いなく成長してくれるけれど、肌はどうして「こうすれば絶対美肌OKッ!」的なスキンケア方法がないんだろう?それはやっぱり「放っておくこと」なんだろうか?と改めて考えている、42歳で腹筋割りたい櫻田こずえです、皆さまごきげんよう!
さて、放置プレイ系スキンケアは、過去に一年間くらいはやってるのですが、そのときアトピーもまだあったし、現在の健康な状態で保湿制限もかけたら、何か結果が得られるのではと思ってみる今日この頃。
(櫻田の角質培養と宇津木式の差は、積極的に保湿するかしないか)
宇津木先生の理論は基本的に頭がもげるくらい納得なのですが(なぜもげる?)、一部気になるところがあるので、こう、長々と記事を書いております。
ということで、前回は化粧水のお話でヒアルロン酸がメインでしたが、
・化粧水をつけると肌は乾燥するんですか?化粧水をつけると肌は乾燥するんですか?
今日は同じ保湿剤でもセラミドとかNMF(天然保湿因子)辺りの話です。
化粧水がダメなら美容液をつければいいじゃない!
自家保湿因子とは=細胞間脂質とNMF(天然保湿因子)
我々は、本来自分が持っている自家保湿因子の素晴らしさを忘れて、人工の保湿剤ばかりに頼ってばかりいるけれど、それらは自家保湿因子のようにバリア機能を高めてくれることもないし、むしろ邪魔する、というのが宇津木先生のご指摘です。
自家保湿因子:
・セラミドを主体とした細胞間脂質(脂溶性)
・アミノ酸を主体としたNMF(天然保湿因子)
死んだ細胞である角質の間を、脂溶性細胞間脂質が水分とラメラ構造を作りつつ間を埋めてバリアを形成しています。さらに、水溶性のNMFは水分を抱えています。これで、体内の水分が蒸発することを防ぎ、美容的な観点で言えば、潤いが保たれます。
これらは「宇宙で一番の保湿剤」とおっしゃる宇津木先生に激しく同意です。
自家保湿因子はターンオーバーでのみ作られる
細胞間脂質やNMFは、ターンオーバーの過程で形成されるものです。
加齢と共にターンオーバーが遅くなる、とよく聞きますが、それで何が悪いって、悪いものが代謝されずにくすむ、的なイメージが大きいと思いますが、自家保湿因子工場の稼働が低下するので、保湿因子も減っちゃう=バリア機能の低下=乾燥&炎症しやすい肌ができる、というのも大きな問題点かと思います。
自家保湿因子を似せて作ってもダメ:ラメラ構造を再現できないから
自家保湿因子、特に細胞間脂質(セラミド等)の何がすごいって、水と脂をサンドイッチにしてガッチリ掴むことができることです。
本来、水と油はくっつくことはできませんので、細胞間”脂質”に水を注いでも弾いてしまうはずです。(皮脂膜もありますが、実際肌は水を弾きます)
しかし、細胞間脂質は「水がくっつく部分」と「油がくっつく部分」を持っていて、それによって水と油がサンドイッチになったような構造を作ります。
それをラメラ構造とか2層構造と言うようです。
百歩譲って自家保湿因子と全く同じものがつくれるかもしれません〜それを肌につけたとしても、皮膚のバリア機能は高まりません。
それらを交互に幾重にも積み重ねることができないからです。
積み重ねられなければ、「角質細胞+細胞間資質」の層も、細胞間脂質の中の「水+油」の層もつくれません。
その機能こそ、肌を守るバリア機能なのです。(若干文章縮めてます)
仰る通りで、各メーカーさんは、とりあえずセラミドだけ入れて誤摩化したり、どうにかラメラ構造を作るべく努力されてるわけですが、
自家保湿因子を分析して同じ物をつくりだして、それらを肌にぐちゃぐちゃとぬったからと言って、2層構造がつくれるべくもなく、そのようなもので潤ってくるほど皮膚は単純なつくりをしているわけではないのです。
「ぐちゃぐちゃと」という言葉を選ばれるあたりに、化粧品業界に対する苛立が見えます。いや、むしろ消費者に騙されるな!目を覚ませ!と訴えておられるのだと。
基本的にその通りだと思います。
でも櫻田は、自家保湿因子には確かに足元にも及びませんが、その効果は少なからずあると思います。
人工の臓器と本物の臓器の差くらいあると、医学をよく知らないくせに言ってみますが・・・そりゃぁ、本物が理想だけど、本物が機能不全に陥ったなら役に立ち、必要な場合があるんじゃないかと。
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朝晩2回、セラミド美容液を肌に補うのは、もちろん、本物の細胞間脂質レベルで角質と角質を繋ぎ合わせるような働きはなくとも、他のどの保湿成分より肌に少しは長く留まり、少しは水をサンドイッチしたままで頑張ってくれていると思うからです。
(単にセラミドを入れただけのラメラ構造の破片すら作らない処方では、その効果は少ないと思いますが)
そう思うのは、乾燥性のアトピー性皮膚炎で顔に薬(ステロイドではないです)を塗ってしのいでいた頃に、セラミド美容液を塗っていたら薬から卒業出来た経験が大きいと思います。
肌のバリア機能が徐々に回復して、肌も落ち着いて来たと感じたので、セラミド美容液には保湿力、バリア機能を補う力があると実感したからです。
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まあ「百歩譲って」セラミド美容液が、自家保湿因子程じゃないけど、ちょっとは肌を保湿できたとしても、保湿すること、そのものが悪いこと?
肌のセンサー機能を考えると、保湿しない方がいい?肌がサボる?
肌にはセンサー機能があって、肌の状態を監視しながらターンオーバーの調整をしていると言います。
皮膚のバリア機能の維持は常にそのバリア機能の状態をモニターしながら調整されている自動制御のシステムなのです。
「賢い皮膚〜思考する最大の臓器〜」傳田光洋
よく聞く言葉ですが「肌がサボる」というのは、あながち間違ってはいないんじゃないかと思います。
肌が擬似的でも保湿されており、センサーが「今のままでいい感じっぽいぞ」と読み取れば、肌はバリア機能を強化しようとか、ターンオーバーの速度を調整しようとか、そういう指示を出さなくなると思います。
さらにターンオーバーという「角質が死んで行く」過程で、角質がバリア機能を真っ当した暁には、垢となって剥がれていけるように、細胞間脂質を自ら溶かす酵素を出すそうな。
細胞間脂質分解酵素について分かりやすい説明
http://cosme-science.jp/1010skin/1020skin-function/1020a.html
この酵素も、自家製保湿因子も、適切な速度の「ターンオーバー」を重ねることでしか、きちんと作り出すことはできません。
だからこそ、保湿をせずに放っておき、身体の自律機能に任せるのが一番・・・?
ターンオーバーは亢進しているのか、停滞しているのかによる
櫻田の角質培養は保湿積極推奨ですが、宇津木式は保湿はなるべく避けます。その違いは何だろうと考えていました。
それは、櫻田の肌は、アトピーだったり、良く分からない炎症だったり、毛穴だったりで、病んでることが多く「ターンオーバーが亢進している」と考えているからかなと。
ターンオーバーが亢進してしまっている肌は、まずは落ち着いてもらうことが大切だと思います。「大丈夫よ、バリア機能に問題はないから、いつも通りちゃんと落ち着いてターンオーバーしてね」って、そっと毛布をかけてあげる=保湿することです。
逆に、ターンオーバーが停滞しているような肌を過剰に保護していると、肌が「バリア機能よし♪ ターンオーバーしなくても大丈夫だね!」と思ってさらに停滞してしまうのかもしれません。
むしろ保湿せず乾燥気味にして、角質が剥がれ落ちるままにした方が「おーっと、肌の表面のバリア機能が劣って来てるから、ターンオーバーを促進して角質層を作らなきゃ」で、その過程で保湿因子もしっかり生成されると。
病弱な人には優しく毛布をかけ、元気な人は適度にハッパをかける、その違いかと。
健康な肌かそうではないのか、その判断は難しいけれど
櫻田のスキンケアの目的は「鼻の毛穴をキレイにすること」で、その鼻の毛穴は、皮脂の影響で炎症を起こしターンオーバーが亢進していることが多いと思っていて、基本「肌が病んでる人」ベース。
一方宇津木先生はその著書で「宇津木式スキンケアはあくまでも、ある程度、健康な肌の人を対象にしたケア法です」と断言されています。
ただ「毛穴という毛穴に炎症が見られるレベル3の状態の人」にも宇津木式をすすめられているので、その「健康な肌とそうではない肌」の境界線をどこに引くべきか悩むのですが、そもそも明確に分けられるものではないだろうし、様子を見ながら、になるのはしょうがないですね。
だから、肌に炎症がある、かゆい、赤い、そういう症状がある人は、まずは肌に落ち着いてもらうべく、保湿をしながら、クレンジングや化粧を見直して刺激を減らすのがいいと思います。
それが落ち着いたら、宇津木式(できるだけ保湿しない)をして、炎症の進行具合や肌の変化を観察しながら慎重に行うべきだ、櫻田は思います。
やり過ぎもやらなさ過ぎも、極端なことが身体に良くないのは、基本中の基本だと思うのです。まあ、生物として、本来は保湿などしないのが普通だったと思うのですが。
肌が健康=宇津木式(保湿は極力しない)
肌が炎症=角質培養(保湿は積極的にする)
ただね、宇津木式の本に手を出すような人って、結構肌が炎症しちゃってるトラブル抱えてる方が多いんじゃないかなと思うので、注意した方が櫻田はいいと思います。
保湿剤としてワセリンのみ使用可(界面活性剤NG派)とのことなので、宇津木式をされる方は、ワセリンを優しい毛布と考えて、調整すればいいと思いますが、櫻田はセラミド美容液の方が良かった次第です。
また「いいとこ取り」はどこかで不整合を起こすので、特に気をつけた方がいいと思います。(普段のメイクをしておきながら、水洗いだけ取り入れる=そりゃ肌が荒れるよ)
参考まで:角質培養のリスク -脂漏性皮膚炎-
ま、健康な肌だったら、ワセリンでも美容液でも、大抵何でも大丈夫なんですけど・・・意外とそういう人の方が多いんじゃないでしょうかねぇ。
そもそも何を目指しているのかにもよる(またそれか)
身体に例えて言うならば、アスリートで金メダル目指してるのか、普通に健康でいたいのかで、同じ身体でもすべきことは違って来ますよね。
長井かおりさんは「美容液がツヤをつくる」とおっしゃいますが、
・必要なのはコスメではなくテクニックby長井かおり★今必要なコスメ集めてます
宇津木先生はそもそも、雑誌に見られるようなツヤツヤしっとりした肌など目指していない訳です。(「いい肌はしっとりではなくさらさら」とのこと。)
でも、アスリートの無理なトレーニングや栄養法が、身体の健康を蝕んでしまうことがあるように、現在の一般的な美肌スキンケアは、肌の健康を蝕んでしまう罠が沢山あると思います。
そうして、化粧品漬けになるよう、2兆円の化粧品業界が必死になって洗脳してる訳で。
あなたはどっちがいいですか?
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ま、櫻田は中庸ですね←つまらない答え
キラキラ華やか、ツヤツヤぷるるん、好きだから、普通にメイクするけれど、肌にダメージを与えるようなことは、宇津木先生の著書を読みながら引き算していく。
この本にはそんな化粧品業界の「洗脳」を解くべく、
・クレンジングは美肌の「最大の敵」
・防腐剤が大切な常在菌を殺す
・「植物成分」が肌にやさしいとは限らない
・せっけんをやめるのが一番のボディケア
等々、学べることが沢山書いてあります。
もちろん、化粧品をやめて水洗顔だけにすれば、肌にはとてもいいことだと思いますが、冷暖房だったり、大気汚染だったり、オフィス事情だったり、婚活だったり、ラジバンダリ(懐かしい!)なので、ストイックになり過ぎず、ほどほどが良いと、櫻田は思います。
でも、いつかやってみたい「化粧なし・保湿なし」で一年過ごす企画。